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東日本大震災(4)


東北地方太平洋沖地震と労災保険Q&A


東北地方太平洋沖地震に関連して、労災保険の請求などでよくある質問についてQ&Aの形でまとめたものです。  

地震や津波でケガなどをされた方へ  

労災認定の考え方について

  • 仕事中に、地震や津波により建物が倒壊したこと等が原因で被災した場合、
    作業方法や作業環境、事業場施設の状況などの危険環境下の業務に伴う危険が現実化したものと、労災補償の対象となります。
  • 通勤途上で被災した場合も、業務災害と同様、その途上で津波や建物の倒壊等により被災したときには、通勤に通常伴う危険が現実化したものとして、労災補償の対象となります。


業務災害関係  

Q1.仕事中に地震や津波に遭遇して、ケガをしたのですが、労災保険が適用されますか?  

(A)

  • 仕事中に地震や津波に遭い、ケガをされた(死亡された)場合には、通常、業務災害として労災保険給付を受けることができます。
    これは、地震によって建物が倒壊したり、津波にのみ込まれるという危険な環境下で仕事をしていたと認められるからです。
    「通常」としていますのは、仕事以外の私的な行為をしていた場合を除くためです。

Q2.仕事中に津波に遭って未だ行方不明の場合、行方不明の方の家族は労災保険の請求はできるのでしょうか。  

(A)

  • 震災により行方不明となった方については、警察の調査により死亡が判明した場合、
    あるいは、民法の規定により行方不明となった時から1年後に死亡したとみなされた場合、労災保険の遺族補償給付の請求ができます。
    なお、今回の震災により行方がわからない方については、特例的に民法に規定する1年よりも短い期間で労災認定ができるようにすることを検討中です。

Q3. 業界団体からの要請に基づいて従業員を被災地へ派遣(在籍出向・転籍出向)させる場合、赴任途上も含めて現地での業務・通勤に労災保険は適用されるのでしょうか。  

(A)

  • お尋ねの場合では、出向先までの赴任途中の災害については、原則、出向先の労災保険が適用されます。
    また、出向先での勤務が始まった場合には、通常の勤務となるので業務災害や通勤災害の適用があります。
    なお、出向ではなく、出張として派遣されたときは、出張開始から終了までに起こった災害は、私的行為中などを除いて、労災保険が適用されます。

通勤災害関係  

Q1.自宅が津波により被災したため、避難所から会社へ通勤していますが、その途上でケガをした場合、通勤災害になりますか。  

(A)

  • 地震や津波により自宅が倒壊や押し流されたりしたために避難所で生活をされている方は、避難所が「住居」となりますので、「住居」から会社へ向かう際の災害は通勤災害として認められます。

Q2.いつも電車で通勤していますが、地震のため電車のダイヤが大幅に乱れているため、通常より2時間以上早く自宅を出て会社へ向かっている際にケガをした場合、通勤災害になりますか。  

(A)

  • 会社に早く行かなければいけない事情がある場合には、その事情の範囲内で早めに出勤しても通勤として認められます。
    なお、この場合でも途中で逸脱や中断をした場合は、通勤ではなくなりますので気をつけてください。
  • なお、関連するケースとして電車が復旧しないため会社が認めていないオートバイで通勤した際に、ケガをした場合でも、その通勤経路が、合理的な経路・方法であれば補償されます。
    また、徒歩で長時間かけて帰宅した等の途中でケガをしても、途中で逸脱・中断がない限り労災補償されます。

Q3.地震で自宅が倒壊したため、その後は友人の家に一時的に住まわせてもらっています。友人の家から会社まで行く際のケガは通勤災害になりますか。  

(A)

  • お尋ねのような事情がある場合には、友人宅が「住居」と認められますので、通勤災害として認定されます。

診療費関係  

Q1.仕事中に被災してケガをしたので医療機関に受診したいのですが、津波により事業場がなくなりました。この場合でも受診できますか。  

(A)

  • 今回の震災では、労災請求される場合に
    • 任意の様式で請求できること。
    • 事業主や診療した医師の証明がなくても受け付けること。
      などの弾力的な運用をしています。
  • 病院に行かれた場合には、労災で受診したいと医療機関に申し出てください。
    また、労災保険に関する総合的な出張相談を実施しています。この相談窓口で必要な用紙や書き方の説明の外に請求書も受け付けていますのでご活用ください。
  • 関連して、労災指定されている医療機関を確認したい場合も、出張相談の窓口で聞くとその医療機関の名前と場所が分かります。
    なお、近くに労災指定医療機関がない場合は一時的に費用の負担が生じますが、その場合でも後日、領収書等をもとに全額還付されます(注:筆者コメント)

自宅以外の避難所等に避難されている方へ  

請求書の提出関係  

Q1.仕事中に、今回の震災でケガをしました。現在、避難所で生活していますが、労災の請求はどこにすればいいですか。  

(A)

  • 労災の請求は、通常、事業場(会社)を管轄する労働基準監督署に請求書を提出していただきますが、今回の震災で被災された方については
    • 最寄りの監督署への提出。
    • 出張相談を利用しての提出。
      を可能としていますのでご活用ください。

Q2.現在、休業補償給付を受けています。避難所にいるため、いつも使っていたATMが遠くなりました。振り込んでもらう口座を変更したいのですが、どうしたらよいですか。  

(A)

  • お振り込み口座の変更は、休業補償給付の請求書でできます。請求書に「口座変更」欄があるので、新たに希望する口座を記載して提出してください。
    今回の震災によって、監督署が閉鎖しているところもあります。このため、労災保険の請求書は
    • 最寄りの監督署へ提出。
    • 出張相談を利用しての提出。
      などの弾力的な運用をしていますのでご活用ください。

地震の影響でこれまでの労災手続が困難になっている方へ  

年金関係  

Q1.遺族補償年金を受けていた母が津波に巻き込まれて亡くなりました。何か補償はあるのでしょうか。  

(A)

  • 労災保険の遺族補償年金では、受給権者のうち最先受給権者が保険給付を受け取ることとしていますが、最先順位者が死亡等により失権した場合は、次順位に繰り下げて年金の支給をします。これを「転給」と呼んでいます。
    また、転給する遺族がいないときは、既に支払った遺族補償年金の額と一定額(給付基礎日数の1000日分)との差額を支給できます。
    お尋ねの場合がどちらか不明ですが、詳しくは監督署、労働局や出張相談窓口でご相談ください。

Q2.震災により、労災年金の振込先金融機関の通帳・キャッシュカードを紛失してしまいましたが、口座から労災年金を引き出すことができるのでしょうか。  

(A)

  • 労災年金の振込先に指定された金融機関の通帳・キャッシュカードを紛失した場合であっても、各金融機関において非常時の取扱いがなされ、預金者本人と確認できれば、預金の払戻しに応じると聞いておりますので、詳細については、金融機関の窓口へご相談ください。
    なお、届け出印のない場合においても、拇印を認めることとされておりますので、こちらについても金融機関に直接、お問い合わせください。

Q3.郵便局窓口での現金払いで労災年金を受領していますが、震災の影響で送金通知書がまだ届いていません。すぐに年金が必要なのですが、どうすればいいでしょうか。  

(A)

  • 労災年金の送金通知書については、厚生労働省より各年金受給者の皆様へ簡易書留で送付しています。
    震災により送金通知書が届かない場合、また、送金通知書や年金受け取りに必要な年金証書・印鑑が紛失(消失)した場合であっても、指定の払渡郵便局へ受給権者ご自身が赴き、本人と確認ができれば、年金を受け取ることができます。
    運転免許証や健康保険証等、本人であることを証明できるものが持参できない場合には、払渡郵便局へご相談ください。

Q4.労災年金を受給していますが、地震により家屋が倒壊したため、親戚へ身を寄せることになりました。何か手続が必要でしょうか。  

(A)

  • 労災年金受給者の住所は、システムにより個別に管理していますので、住所が変更されないままになっていると、年金の振込通知書や定期報告書等、年金受給者宛ての重要な書類が届かない恐れがあります。
  • 従って、住所を変更される場合には、「年金たる保険給付の受給権者の住所・氏名・年金の払渡金融機関等変更届」に必要な添付書類(住民票等)を添えて、
    最寄りの労働基準監督署又は年金の支給決定を受けた監督署へ提出してください。
    なお、監督署が震災のために閉鎖しているところもあります。その場合には、最寄りの監督署、労働局又は出張相談を行っていますのでご活用ください。
  • また、一時的に避難しているような場合には、最寄りの郵便局へ相談の上、郵送物の転送の手続を行ってください。

診療費関係  

Q1.今まで受診していた医療機関が地震による倒壊等のため受診できなくなりました。他の医療機関に受診したい場合はどうすればよいですか。  

(A)

  • 療養中の医療機関から他の医療機関へ転医される場合には、転医先の医療機関に
    • 労災保険で療養継続中であったこと、
    • 氏名、生年月日、住所、
      を申し出てください。転医先の医療機関で労災保険での療養が受けられます。

義肢等補装具関係  

Q1.震災で労災保険から支給された車いすが壊れてしまいました。どうにかならないでしょうか。  

(A)

  • 労災保険で支給した車いすについては、耐用年数が経過した場合や、壊れてしまった場合には、新たに支給することとしています。
    ご相談のように、震災でお使いの車いすが壊れてしまった場合には、耐用年数が過ぎていなくても修理や再支給を行うことができます。詳しくは監督署、労働局や出張相談窓口でご相談ください。

● なお、Q&Aの全文は以下のURLから確認することができます。

http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000015vli-img/2r9852000001653g.pdf

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