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法改正情報24

派遣労働者の保護と雇用の安定を図るため

労働者派遣法が改正されました
平成24年10月1日施行
  • 労働者派遣法は、正式な法律名を「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律」といいますが
    今回の改正で名称も改正となりました。新しい法律名は「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」となりました。
  • すなわち、今回の改正は、派遣労働者の保護と雇用の安定を図るため、派遣会社及び派遣先に新たな義務が課されることとなったものです。

新たに派遣会社・派遣先に課される事項一覧  

派遣会社派遣先
日雇派遣の原則禁止1
グループ企業派遣の8割規制、実績報告の義務化2
離職後1年以内の人を元の勤務先に派遣することの禁止3離職後1年以内の元従業員を派遣労働者として受入れることの禁止、該当する場合は派遣会社へ通知
マージン率などの情報提供4
派遣料金の明示5
待遇に関する事項などの説明6
7派遣先の都合で派遣契約を解除するときに講ずべき措置
有期雇用派遣労働者の無期雇用への転換推進措置8
派遣労働者が無期雇用労働者か否かを派遣先への通知事項に追加9
均衡待遇の確保10均衡待遇の確保に向けた派遣元事業主への協力
11労働契約申込みみなし制度【平成27年10月1日施行】

日雇派遣の原則禁止  

  • 日雇派遣については、派遣会社・派遣先のそれぞれで雇用管理責任が果たされておらず、労働災害の発生の原因にもなっていたことから、雇用期間が30日以内の日雇派遣は、原則禁止となりました。
    • 日雇派遣とは、あくまで「派遣労働者派遣元における雇用期間」を基準に認定されます。
      従って、派遣期間自体が30日以内であっても、派遣労働者の派遣元における雇用期間が30日を超えている場合は、日雇派遣とはなりません。
    • この日雇派遣禁止規定は、労働者派遣法改正施行後(平成24年10月1日以後)に締結される労働者派遣契約から適用となります。
      従って、改正法施行前に締結していた派遣契約については適用対象外となります。
  • 禁止の例外として政令で定める次の業務について派遣する場合は認められます。
    例外として認められる業務は「日雇労働者を従事させても当該日雇労働者の適正な雇用管理に支障を及ぼすおそれがないと認められる業務」としており、
    具体的には労働者派遣法施行令第4条に定める業務(いわゆる「専門26業務」)の中で「特別の雇用管理を必要とする業務や、日雇派遣労働者がほとんど存在しない業務」を除外した次の業務が対象となります。

[禁止の例外となる業務]

  • ソフトウェア開発、- 機械設計、- 事務用機器操作、- 通訳、翻訳、速記、- 秘書、- ファイリング、- 調査、- 財務処理、- 取引文書作成、- デモンストレーション、- 添乗、- 受付・案内、- 研究開発、- 事業の実施体制の企画・立案、- 書籍等の制作・編集、
  • 広告デザイン、- OAインストラクション、- セールスエンジニアの営業、金融商品の営業
  • 禁止の例外として、以下に該当する人を派遣する場合
    • 60歳以上の人
    • 雇用保険の適用を受けない学生
    • 副業として日雇派遣に従事する人(生業収入が500万円以上の場合に限る)
    • 主たる生計者でない人(世帯収入が500万円以上の場合に限る)

グループ企業派遣の8割規制  

  • 派遣会社と同一グループ内の事業主が派遣先の大半を占めるような場合は、派遣会社が本来果たすべき労働力需給調整機能としての役割が果たされないことから、
    派遣会社がそのグループ企業に派遣する割合は全体の8割以下に規制されることになりました。
  • 派遣割合は、次の式で算出されます。

    派遣割合=[(全派遣労働者のグループ企業での総労働時間)−(定年退職者のグループ企業での総労働時間)]÷全派遣労働者の総労働時間

  • グループ企業とは次のような場合のことをいいます。
    [ 派遣会社が連結子会社の場合 ]
    • 派遣会社の親会社
    • 派遣会社の親会社の子会社
      ※ 親子関係は、連結決算の範囲で判断することとしています。

[ 派遣会社が連結子会社でない場合 ]

  • 派遣会社の親会社等
  • 派遣会社の親会社等の子会社等
    ※ 親子関係は、外形基準(議決権の過半数を所有、出資金の過半を出資など)で判断することとしています。

離職後1年以内の者を元の勤務先に派遣することの禁止  

  • 本来、直接雇用とすべき労働者を派遣労働者に置き換えることで、労働条件が切り下げられることのないよう、
    派遣会社が離職後1年以内の者と労働契約を結び、元の勤務先に派遣することはできなくなりました。
  • 派遣会社は、離職前事業者へ派遣労働者として派遣することを禁止する。また、派遣先は、該当する元従業員を派遣労働者として受入れることを禁止する。
    例えば、正社員若しくは契約社員としてA社に勤務した後、離職して派遣会社B社に採用され労働契約を締結した場合、A社を離職して1年以内でB社からの派遣社員としてA社に勤務することはできなくなったものです。

(注1) 60歳以上の定年退職者は、禁止対象から除外されます。
(注2) 禁止対象となる勤務先の範囲は、事業者単位となります。

マージン率などの情報提供、派遣料金の明示  

関係者への情報公開  

  • 労働者や派遣先となる事業主がより適切な派遣会社を選択できるよう、事業所の書類の備付け、インターネットの利用などにより派遣会社のマージン率や教育訓練に関する取組み状況などの情報提供が義務化されました。
  • マージン率の算定は、次の算式により行います。

    マージン率=[(派遣料金の平均額−派遣労働者の賃金の平均額)]÷派遣料金の平均額

    • 派遣料金は、派遣先が派遣会社へ支払う料金
    • 派遣労働者の賃金は、派遣会社が労働者に支払う賃金
  • 労働者が派遣会社を選ぶ際に、インターネット等により当該派遣会社のマージン率や教育訓練に関する取組み状況などが確認できることになります。
  • 派遣会社の事業主が当該マージン率等の情報公開に係る義務違反については、行政処分(改善命令等)や刑罰(6か月以下の懲役又は30万円以下の罰金)の対象となります。

(注1) マージンには、福利厚生費や教育訓練費なども含まれていますので、マージン率が低いほど良いというわけでは必ずしもないため、その他の情報と組合わせて総合的に評価する必要があります。

(注2) マージン率や教育訓練に関する取組み状況などの公開は、平成24年10月1日以降に終了する事業年度が終了した後、その事業年度分の公開が義務づけられているため、
平成24年10月以降、すぐに全ての派遣会社についての情報を確認できるようになるわけではないことに留意してください。

派遣労働者への明示  

  • 雇入れ時、派遣開始時及び派遣料金額の変更時には、派遣労働者の「労働者派遣に関する料金額(派遣料金)」の明示が義務化されました。
  • 明示すべき派遣料金(次のうちいずれかを明示すること)
    • 派遣労働者本人の派遣料金
    • 派遣労働者が所属する事業所における派遣料金の平均額(1人当たり)
  • 明示の方法は、書面、ファックス又は電子メールのいずれかによること

待遇に関する事項等の説明  

  • 派遣会社は、労働契約締結前に、派遣労働者として雇用しようとする労働者に対して、次に掲げる事項について説明することが義務化されました。
    • 雇用された場合の賃金の見込み額や待遇に関すること
    • 派遣会社の事業運営に関すること
    • 労働者派遣制度の概要

派遣先の都合で派遣契約を解除するときに講ずべき措置  

  • 労働者派遣契約の中途解除によって、派遣労働者の雇用が失われることを防ぐため、
    派遣先の都合により派遣契約を解除する場合には、次に掲げる事項についての措置をとることが派遣先の義務となります。
    • 派遣労働者の新たな就業機会の確保
    • 休業手当などの支払に要する費用の負担、など
  • 派遣契約時にこれらの措置について明記しなければなりません。

有期雇用派遣労働者の無期雇用への転換推進措置  

  • 派遣労働者が無期雇用になるための機会が少ないこと等から、派遣会社は、有期雇用の派遣労働者(雇用期間が通算1年以上)の希望に応じ、以下のいずれかの措置をとるよう努めなければなりません。
    • 無期雇用の労働者として雇用する機会の確保
    • 紹介予定派遣(※)の対象とすることで、派遣先での直接雇用を推進
    • 無期雇用の労働者への転換を推進するための教育訓練等の実施
      ※ 紹介予定派遣とは、派遣先に正社員や契約社員などで直接雇用されることを前提に、一定期間派遣スタッフとして就業する形態をいいます。
  • 派遣会社に雇用される派遣労働者が、無期雇用労働者か否かを派遣先への通知事項に追加されました。

均衡待遇の確保  

  • 派遣会社は、派遣労働者の賃金を決定する際に、次に掲げる事項について配慮しなければなりません。
    • 派遣先で同種の業務に従事する労働者の賃金水準
    • 派遣労働者の職務の内容、職務の成果、意欲、能力、経験など
  • 教育訓練や福利厚生などについても均衡に向けた配慮が求められています。
  • 派遣先の義務として、派遣会社に対し必要な情報を提供するなどの協力が求められています。

(注) 条文では「賃金水準との均衡を考慮しつつ」となっており、同じ金額(均等)までは求められていません。

労働契約申込みみなし制度(平成27年10月1日施行)  

  • 労働契約申込みみなし制度とは、派遣先が違法派遣と知りながら派遣労働者を受入れている場合、
    違法状態が発生した時点において、派遣先が派遣労働者に対して労働契約の申込み(直接雇用の申込み)をしたものとみなす制度のことです。

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